伊豆大島火山博物館(以下、「火山博物館」という。)は、開館から長い年数を重ね、展示装置の老朽化や、展示内容の情報が古くなるなど、リニューアルが必要な状況になりました。しかし、展示替えが容易に出来ない仕組みであったことから、展示物の更新やリニューアルはほとんど実施されませんでした。また、展示物は専門的な内容が多く、多様な来館者に向けた展示内容とは言い難く、来館者数は減少傾向となり、施設の在り方を検討する必要性が生じていました。
伊豆大島ジオパークでは、大地(ジオ)と、それを基盤に育まれた生態系や、私たちの暮らしとの繋がりを学び楽しむことができるエリアとして活動を続けてきたものの、これらを包括的に伝えることのできる拠点施設を有していませんでした。このため、エリア内の貴重な地域資源の保全・保護の推進と、教育やツーリズムなどの活用を促し、地域の魅力と価値を学べる拠点施設の整備が検討されるようになりました。
火山博物館の展示内容は、伊豆大島ジオパークで伝えるべき要素の一つでもあったため、同施設を伊豆大島ジオパークの拠点施設へと大規模リニューアルする計画がスタートしました。

当拠点施設は、伊豆大島を巡る前に訪れることで、様々な地域資源についてより鮮明に学べ、より一層楽しむための玄関口となります。また、多くの企画を展開することで、地域住民の皆さまにも日常的に愛される場所となることを目指しています。
本サイトでは、様々な情報、イベント企画・告知や、活動レポートを発信し、リニューアルプロジェクトの機運と認知を高めることを目的に開設しました。施設がリニューアルオープンするまでの間、皆さまと共に歩んでいく軌跡をご覧いただけたら幸いです。

開館後初の大規模リニューアル

拠点施設の名称は、公募により「伊豆大島ミュージアム -ジオテラス-」に決定しました。施設の1階は、企画展示室や体験教室、伊豆大島に関する情報が収集できるエリアなどに分かれた基本無料エリアの交流ゾーン、2階は有料エリアの常設展示ゾーンに分かれた構成となっています。

常設展示室は、大きく火山・地質関連の展示、動植物関連の展示、人に関連した展示の、3つのエリアに分かれた構成です。はじめに、火山博物館の展示の目的を継承し、伊豆大島の成り立ちや火山噴火のメカニズム、伊豆諸島や他地域の火山と地球の活動に関する展示エリアとなります。続いて、地域でどのようにして豊かな生態系が育まれたのか、現在島内ではどのような動植物に出会えるのかをお伝えする展示エリア、最後に、活火山の島という大地で形成された人の暮らし、文化、歴史、災害と防災に関する展示エリアとなっております。展示手法は、分かりやすいグラフィックパネル展示、デジタル技術を活用した展示や、触って学べる楽しい展示を予定しています。

企画展示室は、島内外の様々な個人・団体・他施設と連携した企画展示を開催するスペースになります。他のジオパークや博物館との共同展示、伊豆大島に関する学習発表展示や、芸術作品展など、幅広い内容の企画展を想定しています。

体験教室は、島内外の様々な個人・団体を講師にお迎えし、各種実験教室、ものづくり体験、ワークショップなど多様な体験活動を提供するスペースになります。

専門用語を多用した解説・グラフィックパネルが中心の火山専門の博物館から、触れて、感じて、どなたが訪れても親しみやすい内容で、伊豆大島ジオパークに関する様々な学びを提供できる施設に生まれ変わります。

伊豆大島ミュージアム
-ジオテラス-
になってどう変わる?

伊豆大島を訪れる方にとって

海に囲まれた活火山が生み出した大地。そんな大地に育まれた特徴的な生態系。その中で築かれた人の暮らし・文化。伊豆大島ならではの価値や魅力に気付き、リアル体験を通して、楽しく学べる拠点となります。

島全体を巡る前に立ち寄るゲートウェイ。大島ぜんぶが博物館、リアルな体験へ知識の答え合わせに出かけよう。

伊豆大島に暮らす方にとって

島ならではのアイデンティティの継承と、島の魅力を地域住民と共に成長させる舞台となることで、地元がもっと好きになる、島の新たな活力を生み出す拠点となります。

過去を現在、そして未来へと繋ぐ場所。島の魅力を共に理解し、守り、育てて遊ぼう。

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